皆さんは犬のリードにたくさんの種類があるってご存知ですか?
リードには目的に合わせた形や長さがあり、素材も布、ナイロン、革など様々なものが販売されています。
愛犬に合ったリードを使えていないともったいないですよ!
愛犬との散歩をより快適にするために、今一度リードを見直してみませんか?
リードの形や素材別の特徴
愛犬に合うリードの種類
リードの目的別の特徴
リードの持つ役割はひとつじゃない

皆さんにとって「犬のリード」とは何に使うイメージでしょうか?
おそらく大半の人が犬を散歩させるときに使うアイテムと答えると思います。
もちろんその通りなのですが、リードは散歩させるときのアイテム以外にも大事な役割を持っています。
犬のリードが持つ2つの役割を解説していきますね。
散歩の際の命綱
犬の散歩の際に使うリードは、犬の命綱でもあります。
散歩中には、
- 突然大きな物音がしてパニックになる
- 小動物が飛び出してきて追いかけようとする
そんな「突然の出来事」がいつ起こってもおかしくありません。
パニックや興奮を起こして突然走り出した先が車通りの多い道路だったらどうなるでしょうか?
想像するだけで鳥肌が立ちますよね。
時折、犬をノーリードで散歩させている人がいますが、日本では公共の場所で犬をノーリードにすることは許されていません。
「自分の犬は大人しいから」と思っていても、たまたま出会った犬が喧嘩を吹っかけてくる可能性だってあります。
愛犬を守るためにはリードは必須です。
飼い主さんと愛犬を結ぶ命綱だと思って、壊れにくいリードを選びましょう。
しつけの際の指示アイテム
しつけの際もリードは必須アイテムです。
・・・ではありません。
待てや来い、横をついて歩く、伏せ・・などなど、しつけをする際にリードを通して指示を伝えるんです。
しつけの際におすすめなのは、リードと首輪が一体になったスリップリード。
首輪に普通のリードをつけるよりもダイレクトに指示が伝わるので、しつけに力を入れたいんだという方はぜひ使ってみてくださいね。
首輪をしたままでもOK。サッと頭を通すだけなので簡単です。
リードの形にはどんな種類があるの?
スタンダード

長さは120cm〜150cmくらいが一般的で、よく見る普通のタイプのリードです。
犬を飼っている方のほとんどがスタンダードタイプを使用しているのではないでしょうか。
横につかせて歩く練習など、しつけを兼ねるのであれば120cmのリードが適しています。
150cmは家の中や出かけた先で繋いでおく時にちょうど良い長さです。
120cmのリードよりは結構長く感じるので、少しだけ自由に歩かせてあげたい犬にもおすすめです。
ロング
10m〜長いと30mほどにもなるロングリードは、ノーリードに出来ない場所で愛犬を遊ばせる時や、待て・来いなどのしつけの時に使用するリードです。
形状は平べったいテープ状かロープ状のものが一般的です。
ロングリードを使用する際に注意したいのが、飼い主さんの足への絡まりです。
愛犬が活発だといつの間にか飼い主さんの足元にロングリードが回っていて、犬が走り出した途端に足を持っていかれることがあります。
勢いよく転ぶと大怪我をする可能性もありますし、力強い犬ならそのまま引きずられてしまうかもしれません。
ロングリードで犬を遊ばせる時には、足元に溜まらないように注意しましょう。
ショート
ショートリードは主に中型犬〜大型犬を横につけて歩かせる時に使用します。
飼い主さんが犬をコントロールしやすいので、引っ張り癖がある犬や、他の犬に興味を持って突進しやすい犬に向いているリードです。
コントロールしやすいとは言え、急に走り出されると手を離してしまう可能性もあります。
しつけで使いたいけどそこが心配・・という方は、通常のリードとのダブル使いがおすすめです。
ダブル
ダブルリードは通常のリードの先端に付けることで2頭繋ぐことが出来る万能なアイテムです。
経験者はご存知だと思いますが、リードを何本も持って散歩していると絡まってしまうんですよね。
そんな時にはこのダブルタイプのリードを使いましょう。
他にも、愛犬の首輪とハーネスにダブルで付けて「うっかり外れ」を防止する目的で使用する事も出来ます。
リードが外れて脱走したら簡単には捕まらないような犬や、保護犬として迎えたての時に使用するのがおすすめです。
フレキシブル
フレキシブルリードは持ち手の部分で自由に長さを調節することが出来るリードで、長さは5m・8m・15mなどが一般的です。
小型犬や中型犬の普通の散歩であれば5mもあれば十分でしょう。
長いものは下記のような状況で効果を発揮します。
- ドッグランではない広場などでボール遊びをするとき
- 海や川などで遊ばせるとき
- 待て・来いなどしつけの練習をするとき
長さのある伸縮リードを使う際は、周りに障害物があると引っかかりやすくなってしまいます。
海や川で遊ぶ際は岩場に引っ掛けてしまわないように気をつけてくださいね。
ハンドフリー
ハンドフリーリード、マルチファンクションリードとも呼ばれ、様々な形に変化させて使うことが出来ます。
肩から斜めにかければ両手を空ける事も出来るのでとても便利ですし、ポールや木に回して犬を繋いでおくことも出来ます。
また、飼い主さんの体で支えることが出来るので、力の強い大型犬の散歩でうっかりリードを手放してしまう心配もありません。
リードの素材にはどんな種類があるの?
販売されているリードは多くがナイロン製ですが、他にも革製や金属製など様々な素材のリードがあります。
それぞれの素材に特徴があるので、デザイン性や機能性などを含めて愛犬に合ったリードを選ぶのがおすすめです。
布製
布製のリードも裏面はナイロンテープを使用していることがほとんどですね。
布のみで作られたリードもありますが、耐久性や衛生面で見るとどうしても他の素材には劣ってしまうのが弱点です。
以前友人が作ってくれた布製リードを使用していたことがありますが、持ち手の部分がだんだんと劣化してしまって最終的には破けてしまいました。
布製のリードを選ぶ際は、裏側や内側にナイロンテープが入っているものをお勧めします。
いざという時にリードが切れてしまったら意味がないですもんね。
ナイロン製
ナイロン製のリードはなんといっても軽くて丈夫。
そして他の素材に比べて値段もお手頃なので、消耗品としての買い換えもしやすい点がメリットです。
カラー展開も豊富なのでつい何本も欲しくなってしまうんですよね。
デメリットとしては洗った後に乾くまで時間がかかる点ですが、数本持っていても良い値段のものばかりなので洗い替えを用意しておくのがおすすめです。
今まで結構雑に扱っても劣化で切れることは無かったので、コスパは最強です。
革製
革製のリードもとても人気ですよね。
最初はかなり硬いのですが、使えば使うほど柔らかくなって手に馴染みやすくなります。
弱点としては水に弱いことですが、しっかりと乾かせば匂いも気になりません。
「革製のリードは愛犬との思い出が積み重なる様子が目に見えて分かる」というのが長年人気の理由ではないでしょうか。
以前友人の大型犬を預かった際にいつも使っている革製のリードも一緒に受け取ったのですが、とっても使い込まれていて友人の愛情を感じました。
経年変化=愛犬と過ごした時間、という思い出を作ってみてはいかがですか?
金属製
チェーンのリードなんて使う人いるの?と思う方もいるのではないでしょうか。
私も最初は「見た目を怖くするためかな?」なんて思っていましたが、実はちゃんと理由があるんです。
やんちゃな犬や野犬として保護された犬など、リードで拘束されることを非常に嫌がる犬がいます。
そんな犬たちの中にはリードを噛みちぎって逃げてやろうとするコがいるのです。
私が今まで関わってきた犬でリードを噛みちぎろうとした犬は2匹。
「噛みちぎると決めたら噛みちぎる!」と、リードを付けてからものの10分足らずで危うく逃げられてしまうところでした。
また、逃げようとはしていなくてもリードを噛むことが楽しかったようで、車に乗せている間に噛みちぎられたこともあります。
チェーンのリードであれば噛みちぎられる心配はないので、リードにイタズラする犬には向いている素材です。
リードにはこんなデザインもあるよ!
バンジーリード
バンジーリードとは名前の通りバンジージャンプをする時のように伸び縮みするリードです。
メリットとしては犬が急に前に出た時に、犬の首に負担がかからないこと。
伸縮性の無いリードだと、どうしても首に衝撃がかかってしまうんですよね。
デメリットは引き戻しに時間がかかってしまうこと。
例えば犬が急に道路へ飛び出そうとした時、バンジーリードは伸縮性があるので軽くリードを引いただけでは犬を引き戻せません。
その為、ネコや他の犬に突進してしまうタイプの犬には向かないでしょう。
逆に、他の動物や自転車などに動じないタイプの犬や、シニア犬にはとても向いています。
パラコードリード
パラコードリードとは、パラシュートの際に使われるコードで作られたリードです。
1本1本がとても頑丈なコードを編み込んでリードや首輪にします。
細くてもしっかりしているので滅多なことではちぎれませんし、劣化もしにくい素材です。
リードは目的に合わせて選ぶ
リードは目的に合わせて選ぶことが大切です。
見た目のデザイン性も重視したいところですが、それだけで選んでしまうと使い勝手が悪くなってしまう可能性があります。
目的別におすすめのリードタイプをご紹介しているので参考にしてみてくださいね。
通常の散歩
通常の散歩ではスタンダードリードを選ぶのがおすすめです。
散歩途中に広い公園や広場がある場合は、伸縮リードを使うとロングリードを持っていく手間が省けます。
人通りの多い場所で伸縮リードを使う際は、周りの迷惑にならないように気をつけて下さいね。
スタンダードリード
伸縮リード
しつけ
しつけに使うリードは長さによっても目的が変わります。
どんなしつけをしたいのかによって選ぶと良いでしょう。
スタンダードリードは通常の散歩以外にもしつけ全般に使用することが出来るので1本は持っておくのがおすすめです。
しつけで使うスタンダードリードはスリップタイプのリードが効果的。
ショートリードは中型〜大型犬の散歩時に横を歩かせる際に、ロングリードは「待て・来い」を教える際に役立ちます。
スタンダードリード(スリップリード)
ショートリード
運動
ノーリードにすることが出来ない広い場所や海・川で遊ばせる時にはロングリードが大活躍。
小型犬〜中型犬には通常のロングリードよりも伸縮リードの方が重さの負担がかからないのでおすすめです。
長さも10mほどあれば十分です。
中型犬〜大型犬には十分に運動出来る長さが欲しいので、伸縮リードでは長さが足りません。
ロングリードで20~30mを選ぶと良いでしょう。
伸縮リード
ロングリード
リードの種類と選び方まとめ
犬のリードには様々な形と素材がありますが、愛犬の性格や目的に合わせて選ぶのがおすすめです。
合わないリードを使っていると事故の元になるだけではなく、問題行動も起こりやすくなってしまいます。
愛犬とどんな散歩がしたいのか、どんなしつけや運動がしたいのかをよく考えてリードを選んでくださいね。
あなたと愛犬にぴったりのリードが見つかりますように!